Thyasirid bivalves from Cretaceous and Paleogene cold seeps
2017年9月10日 15:58 カテゴリ:Article
Hryniewicz, K., Amano, K., Jenkins, R.G. and Kiel, S. (2017 ) Acta Palaeontologica Polonica . vol.62 (4) pp.705-729. Link
概要
化石と現在の化学合成生態系(メタン湧水や熱水,鯨骨,沈木など)から頻繁に産出するハナシガイ類という二枚貝がいます.
ジュラ紀/白亜紀境界ぐらいに出現して現在にいたっていますが,白亜紀と古第三紀からは報告はあるものの,あまり分類学的な研究が進んでいませんでした.
そこで,北海道や九州の他に南極や米国の標本も加えて,この時代のハナシガイ類の分類学的研究を行いました.
その結果,この時代のメタン湧水には全部で3属11種が生息していたことを確認しました.このうち,2種(Maorithyas humptulipsensis, Conchocele kiritachiensis)は新種でした.また,別の2種についても帰属がはっきりしていませんでしたが,どの属の種なのかを確定させました(Conchocele townsendi, Maorithyas folgeri) .