第58話 博士後期課程に進学しなかった理由 参幕
2019年3月31日 12:00 カテゴリ:兀天狗
博士後期課程に進学しなかった理由
・今の力量でアカデミックの世界で勝負する勇気がなかった.
・自分のやりたいことが,「民間企業」でも達成できるのではないかと感じた.
・進学するにしても,いったん教育機関を離れて「民間企業」というものを見てからでも良いのではないかと決めた.
☑進学するにしても,いったん教育機関を離れて「民間企業」というものを見てからでも良いのではないかと決めた.
<M1当時考えていた理由>
第一に進学するにはお金が必要です.
けれども私には収入がありませんので,資金源がありません.
「博士後期課程に行くとしても,お金は自分で稼いでくる」
残業も研究室で慣れていますし,月5万くらい貯めて,ボーナスも20万くらいずつ残しておけば,3年で250万くらいは貯まるもんだと考えていました(現実はそんなに甘くないですね).
そのくらいお金があれば,博士後期課程に戻ったときに(奨学金や学振を利用すれば)ある程度は生活できるかなと.
また,研究以外の世界も見てみたかったです.
このまま研究の世界に残っても良いが,就職活動を通して,民間企業にも,たくさんの魅力的な人がいますし,そういった人達と共に時間を過ごしてみたいと感じるようにもなりました.
たかが数年かもしれませんが,その社会人経験があることで,博士後期課程に戻ったときに,何か"差別化"できるスキルが身につけられるのではないか.
もちろん,ストレートで修士から進学してくる学生にも強みはたくさんあるので,会社員から学生に戻った場合には,彼らに勝るスキルが必要になってくるとは思います.
ただ,年齢的にはシビアな点もあります.
社会人として,ある程度スキルを身につけた人が,博士後期課程を在学・修了するころには,30歳というひとつの区切りを迎えます.
アラサーというのは,仕事も板について,結婚や育児に奮闘するアゲアゲホイホイでエネルギッシュな年齢です.
そういった友人を横目に,収入もなく,ひたむきに研究に打ち込まなければならない覚悟が必要なわけです.
その周りに流されない強さを保つためには,やはり「この研究がやりたい,楽しい」と思える強ーーーーーーい気持ちが不可欠だと私は考えます.
その強い気持ちが社会人になってからもあるのならば,アカデミックの世界に戻ろうと考えました.
会社で,楽しいことを見つけられればそれが一番ですし,結婚はしたいですね.
<いま何を感じるか>
お金のたまり具合は,予想をはるかに下回りましたね(笑).
あまかった.
お金が欲しい人は,残業代とボーナスがたくさん出るところに行きなさい.
私は,やりたいことだけで選んでしまったので,収入はみんなより少ないですが,
自分で選んだ会社ですからね.頑張っていきましょう!!
まあ,たくさんお金もらっとるくせに,文句ばっか言う男にはなりたくないです.
お金なんて,欲を出してしまったら無限に欲しくなりますから,どんな会社にも「給料低い」っていう輩はいますよ,きっと.
そんな人は適当に流して,与えられた環境でも楽しさを見いだせる人になりたいです(何事にもおもしろさはあると思いますが).
でも,大学時代と比べて学ぶ姿勢が大きく変わりました.
科学に限らず他分野を学ぶことも楽しくなり,特に英語はとてもおもしろく感じます.
いろんな専門書を読んで知識を広げたい気持ちが止まりません(笑).
もう,本だけ読んで生きていたいくらいです.
なぜもっと早く,本のおもしろさに気づけなかったのか.
(私のTwitterには適宜,読書感想文をツイートしておきますので,興味がある本があればぜひ読んでください)
ただ,読んでもなかなか頭に入ってこないので,知識として身についてはいないので,
どなたかオススメの勉強方法を教えてくださるとうれしいです.
社会人になって,学ぶ姿勢は人生最高潮になっていると自負しています(結果はどうあれ楽しいです).
ただ,アカデミックから1年離れただけで,自分の研究テーマに関する頭の回転がかなり遅くなっていると感じます.
当たり前のことですが,時間の経過は恐ろしいものです.
論文を書きたい書きたいと豪語しておりますが,筆はかな~~~~~~~~り遅いです.
先生から添削してもらって,議論もしたのに,まだ修正が終わっていません(先生すみません!!!もうちょっと時間ください!!)
いや~,論文を書くって大変ですね.表現の仕方が難しい.
改めて,研究者の皆様に敬意を表します.
先日,ラジオで「ウサギと亀」を聞いたのですが,私も亀のように"コツコツ"書いていきます.