第39話 Help meeeeeeeeeeee !!!!!!
2018年10月28日 12:00 カテゴリ:兀天狗
ポスター発表当日.
プログラムは夕方なので,落ち着かない時間が続いています.
午前は,口頭発表が行われており,指導教員であるジェンキンズ先生に順番が回ってきました.
研究室紹介や講義などで,先生のプレゼンを聴くことは多々ありましたが,
「研究発表」を聴くのは初めて.
どんな発表をして,どのように質疑応答を行うのか(しかも英語).
"ジェンキンズ"先生とはいえ,日本生まれの日本育ちなので,生粋の日本人です.
母国語は日本語です.
先生の発表内容は,研究室紹介で話していたことを,よりサイエンティフィックに深くしたものでした.
発表言語が英語になったことで,普段よりも少し緊張している面持ちのように見えましたが,
英語でプレゼンできているし,ここにたどり着くまではどのくらいの経験値と英語の勉強をしたのだろうかと疑問に思いました.
質問に対しても,英語で対応していたので,すごいな~と感じました.
英語の発表中、時折挟んでくる「なんつうんだっけ?」という日本語も印象深いです.
研究の世界で生き残っていくためには,英語力が不可欠であり,少なくとも現状の私の英語力では到底及ばないですね.
さて,プログラムも着々と進み,いよいよポスターセッションが始まります.
事前に聴いていたプログラムでは,各発表者がポスターについて2分程度全員に説明した後,興味があるポスターに赴き,ディスカッションということになっていました.
が,,,,
ポスターの発表者が2分という時間を全く考慮せず,がっつり自分の研究を説明し始めました.
あれ,聞いていた話と違う.みんな10分は話しているぞ.(;゚ロ゚)
用意した原稿は,どんなにがんばって(間をとったとしても)3分程度にしかならない!!!
大ピンチ!!!!
もう,いっそのこと,ポスターを全部読むべきなのか.
でも,それはどうなんやろう・・・.
うーん,どうしよう.
悩んでいても時間は過ぎていきます.
気づいたら私の番です.
軽い自己紹介とともに「初めての国際学会で緊張しているがとてもワクワクしている」と言って,少し心を落ち着かせます.
国際化石メタン湧水学会なので,アミノ酸の窒素同位体比で何ができるかをご存じない方もいらっしゃるということで,
アミノ酸と栄養段階の原理なども説明します.
準備しておいた原稿を暗唱しながら,適宜,ポスターの図表を指したり,身振り手振りしてみました.
わからなくなったら,ポスターに書いてあることを必死に読み,時間をつなぎました.
ひーひーでした.
さすがに10分は話せず,限界も近づいてきたので,
必殺「In detail, please come my poster later.」を繰り出しました.
そして質問タイム.
案の定,全くわからなかった(゚Д゚).
すぐに,ライフラインの「Help me !!!! Robert!!!」を選択しました.
私の代わりに,先生が質問に答え,軽くディスカッションを始め,なんとか発表が終わりました.
その後,フリータイムとなり,そこらじゅうでディスカッションが始まりました.
しかし,正直なところ,私のポスターには,あまり人が来ませんでした.
おそらく,本学会に参加していた人にとって,私の研究テーマである「アミノ酸と栄養段階」に興味があったとしても,
化学合成とのつながりがわからなかったのではないかと思います.
私がアミノ酸のおもしろさをもっと上手にアウトプットできていれば,人がよってきたかもしれません.
そんななか,マギーが私のポスターを見ながら,いくつか質問してくれました.
しどろもどろになりながら話していましたが,英語で言いたいことをうまく伝えられず,理解してもらえたのかわかりません.
ポスター発表終了後,多少の達成感はありましたが,
それ以上に悔しさがあふれていました.
先生には「堂々としていてよかったよ」と言われましたが,私の中では,全くそうは思いませんでした.
こうなることはわかっていましたが,現実的に「英語ができない状況」になったことで,自分の弱さを実感しました.
私(及び共著者)の発表なのに,先生がディスカッションしている光景(そうせざるを得ないパフォーマンス力)も悔しかったです.
「自分の研究を自分でディスカッションしたいのにできない」
私は金魚の糞のようにただ着いてきただけのようでした.
楽しかったけど,悔しかった.
でも,この経験があったからこそ,英語の重要性を感じることができました.
英語の勉強はほとんどしていませんでしたが,社会人になった今,「英語(外国語)があるから見える世界」の憧れと喪失感を感じており,日々模索している所存でございます.
ーーーーーーーー今日から使える英語表現ーーーーーーーーーー
生協行くけどなんかいる?
student A : Oh... I wanna go lunch, but I will not be ready by Lab. seminar.
student B : I'm going to the seikyo, do you need anything ?
student A : Thank for your kindness. I want "rap salad".