修論優秀発表賞を受賞して

2018年3月24日 17:00 カテゴリ:学生日誌

みなさん、こんにちは。

ジェンキンズ研の兀橋です。

学生生活も残すところ、あと1週間となりました。

さて、先日、謝恩会が開催されたのですが、その式典にて、

「修論優秀発表賞」をいただきました。

非常に光栄でありがたいことだったのですが、その場のスピーチが上手くできなかったので、この場を借りて、気持ちが冷めないうちに、思うところを述べていきたいと思います。

今年の卒論・修論の優秀発表賞は各学年から上位2名が表彰されました。

私自身、負けたくない相手がいたので、彼に勝てたことには、満足しています。

先生は、「2連覇だ!!」とおっしゃっているのですが、2年前は、2位(もしくは3位?)だったので、連覇ではないと思っています(笑)。

この受賞は、もちろん、私のプレゼンに対する気持ちと能力の結果であると、自信を持って言えます。

しかし、ここに辿り着くためには、ジェンキンズ先生の指導があったからだと思います。

秋から冬にかけて、私は追い込まれすぎて、精神的に不安定な時期がありました(楽しいこともありました)が、その折れそうな心に、いつもポジティブな言葉をかけてくれたことが、とても支えになりました。二人ともアミノ酸に関するバックグラウンドを持ち合わせていない中で、3年間やってきて、いろいろ思うこともあるわけです。

私は、この常にポジティブな思考が、ジェンキンズ研の強みだと思っています。

時には、それが仇となるので、多少気を付けるべきかとも思いますが、ポジティブな思考は大切です。

とある脳科学者によると、

「人間の脳は、自ら発した言葉に影響される」らしく、嘘でもポジティブなことを言っていれば、明るい性格になるそうです。

逆に、ネガティブな言葉を発していると、脳がマイナスの感情に敏感になるそうです。

これは、私が体感したことなので、間違いないと思います。

そして、なにより、本受賞があったのは、お隣の長谷川研究室の後藤博士研究員のお力だと、強く思っています。

露頭に迷い、研究から逃げていた私は、M1の冬に、後藤さんから、叱責されました。

その叱責があって、ようやく重い腰が動き始めました。あれがなければ、いまごろ「もう一年だな」となっていたでしょう。

叱られたときは、ダメかと思いましたが、今となっては、本当に(下部マントルより深く)感謝しています。

さらに、後藤さんには、アミノ酸の窒素同位体比分析に向けた装置を改造するにあたり、大変大変大変大変大変お世話になりました。

分析の難しさとおもしろさを教えていただき、(未熟ではありますが)とても力がついたと思います(めちゃくちゃ楽しかった)。

北海道での学会を通しても、「サイエンス」のおもしろさを体感できる空間に連れてくださり、とても貴重な体験ができたと思います。

ほかにも書きたいことがあるのですが、キリがないので、続きは飲み屋でおねがいします。

最後に、後輩達へむけて。

ジェンキンズ研の歴代メンバーは、この「優秀発表賞」を受賞した人が割といます。

それだけ、しっかり指導してくれる一方で、プレッシャーを感じてしまうこともあるかもしれません。

でも、分野外の先生方が、どれだけ、我々の「化学合成」の研究の重要性やおもしろさをわかっているでしょうか。

そういった中で、我々は評価されていくわけなので、率直に言わせてもらうと、単純に「プレゼンが上手いかどうか」が評価されているのではないかと思います。

もちろん、「なぜ、化学合成(あるいはその研究)が重要なのか」を上手く伝えられるチカラが必要です。

しかし、研究として評価されるのは、論文に出してからなので(私は出していませんが)、目先の評価ばかり見ずに、大きな視野を持ってほしいです。数年後、数十年後に花開くかもしれませんね(ウェーゲナーの大陸移動説のように)。

そういった意味で、私は「人に伝えられるチカラ」を認めていただきたく、日々精進していました。

結果として、私は「優秀発表賞」をいただきましたが、

たまたま、わかりやすい研究テーマで、たまたま、先生方に理解していただけて、たまたま、順番もちょうどよかったからだと思います。

鉱物とか地物とか岩石とか環境とか、私には難しくて、よくわかりませんが、

みんな、サイエンスに貢献した研究なんじゃないでしょうか?(我々の学年は優秀でしたから)

私は、プレゼンとしては満足していますが、サイエンスとしては、満足していません(北海道でいろいろありました)。

長くなりましたが、

獲りたいと思うなら、構いませんが、卒論と修論において、大事なことは、「自分で納得できたか」です。

自分で納得できる研究をして、それを「第3者に伝えるチカラ」を身につけてください。

発表賞やゼミに一喜一憂しなくていいです。我々はサイエンティストです。

なぜ、その結果(受賞してもしなくても)になったのかを「考えて」ください。もう一歩、進みましょう。

「Result is Just Result.」 by P.

そして、「目標」を見つけてください。「目標」に向かって努力する人は魅力的です。

「目標」を持っていない人間は、さみしいです。私はおもしろくありません。

でも「目標」は探すもんじゃないです。

「目標を持ちたい」が動機じゃなくて、「やりたい」を動機にしてください。

ではでは!!!